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山下 哲也/YAMASHITA Tetsuya
Parisより、愛をこめて

1973年東京都生まれ。2002年渡仏。
世界で最も由緒ある老舗カフェ、パリ6区サンジェルマン=デ=プレの、
カフェ・ド・フロールのギャルソン。
フランス文化の継承者・伝道師として生きる。




月別アーカイブ: 5月 2015

「我がCafé de Floreは永遠に不滅です」

『テツヤまでFloreを辞めてしまったのかと心配したよ。』
3週間の一時帰国を終えて、4月半ば給仕に戻った際に何人かの常連さんに 声をかけられた。

1年前の総支配人フランシス・ブサール氏の引退を契機というわけではないけれども、この半年間で何人かのギャルソンとマネージャーがFloreを跡にした。

僕が一時帰国中に最後の給仕を終えたジャック(左)とエリック(右)の送別会は、『テツヤがヴァカンスから帰って来てから開催しよう』ということで、長年の慰労と感謝の念を直接伝えることが出来たのは不幸中の幸いだった。
ジャックやエリックの様に惜しまれつつ引退する者もいれば、居場所を失い追われる様にFloreを去った者もいる。

『見慣れないギャルソンやマネージャーが多くて。。。』
例え言葉を交わさなくても安心感を得ることが 嘗ての様に出来ないと、不平を零す常連さんがいる。

そこに立っている、実存していることにカフェのギャルソンの真骨頂がある。

ローマは一日にしてならず。

他のカフェであるならばまだしも、パリの象徴として、またフランス文化が誇るカフェの”最後の砦”であるCafé de Floreにおいては、ひとりのカフェのギャルソンとしての才覚だけでは名実ともに「カフェ・ド・フロールのギャルソン」であるとは言えない。

気がつけば、12年前の2003年7月から立っている僕は年齢的にも在籍年数的にも上から数えた方が早くなった。

過渡期

Floreを築いた伝説のポール・ブバル氏 から現在のオーナー夫妻がFloreを買収した1985年当時はどうだったのだろうか?ということを想像するのは無益ではない。
栄華を極めたローマ帝国でさえ(あるいは、それゆえに)その永い覇権のなかで、何度も危機があったことは歴史が示す事実。
感情的に過去を懐かしむっていう行為は容易すぎる。
悲観主義は感情により、 楽観主義は意志による。

我がCafé de Floreは永遠に不滅です。

Parisより、愛をこめて

 


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