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山下 哲也/YAMASHITA Tetsuya
Parisより、愛をこめて

1973年東京都生まれ。2002年渡仏。
世界で最も由緒ある老舗カフェ、パリ6区サンジェルマン=デ=プレの、
カフェ・ド・フロールのギャルソン。
フランス文化の継承者・伝道師として生きる。




月別アーカイブ: 10月 2013

カフェのギャルソンはナルシストである

カフェってやっぱり舞台なんです。

その感覚ないし認識が、フランスのカフェと、日本で巷にあふれる「カフェ」との決定的な違いの様な気がする。

『見て、見られる』

フランス人のお客さまは、お店に入ってくる時、誰か知っている顔がいないか店内を眺め回す時、ひとりで新聞を読み耽っている際、恋人と仲睦まじく語り合っている時、、、カフェにおけるあらゆる瞬間において、他人の視線を意識していると言っても過言ではないかもしれません。
そして、それは日本的な「人の目を気にする」というのとはちょっと違う感覚です。

さらに、そこにはアムールの国として当然の如く、男性から女性、女性から男性へという視線も介在するうえに、同性同士がお互いを“値踏み”するかの様な視線も存在します。

それは、カフェのギャルソンも然り。


そのうえ、ある種ナルシストでもあります(笑)。

蝶ネクタイが曲がっていないか? シャツの襟が跳ね上がっていないか? タブリエに一点の汚れも無いか?

そんなことを給仕中、室内席の鏡に映る自分を眺めながらチェックしているのが我がCafé de Floreのギャルソン達です。

なぜなら、いみじくもジャン=ポール・サルトルが語り遺した様に、『Floreのギャルソンは、Floreという舞台を毎日演じている俳優である』からです。

そして僕らFloreのギャルソンは、カフェというフランス文化の財産を体現する生き物でなければならない。

また、お客さまも、カフェというこの舞台の観客であると同時に、演じている俳優でもあります。

カフェとは、お客さまと給仕に従事する人間が、一緒になって創りあげている舞台です。

だから、もっともっとカフェを愉しんでください!!!

俳優が自らの悦びために愉しく演じていない舞台は、つまらないものですよね。

Parisより、愛をこめて


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